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迷路の外には何がある? 感想 

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迷路の外には何がある? スペンサー・ジョンソン

『チーズはどこへ消えた?』の続編。チーズ・ステーションCに残ったヘムはどうなったのか。


あらすじ
ヘムはチーズステーションCで悩んでいた。それでも最終的に迷路に繰り出さないといけないと思い外に出かける。途中でホーの書いたメモを見つけるが意味が理解できない。そして見たこともない小人と見たことのない赤い石のような何かを見つける。小人はホープという名前で赤いものはリンゴだと言った。最初は拒んでいたヘムも空腹に耐えかねてリンゴを口にする。リンゴが美味しいことに気づく。ホープもチーズのようにリンゴが無くなり新しいものを探しているのだという。ホープと話すことで次第にヘムはホーのメモの意味が分かるようになる。そして今までの考え方に直面するたびにそれは今の状況にあっているのか思いなおす。その結果迷路を抜け出し草原へ出ることが出来た。

 

あらすじをまとめてしまったが、結局のところ「ヘムは迷路を抜け出した。」に集約できてしまうものである。結果は単純なことだけどそこに至るまでの過程が大事である。いつだって結果を求めてしまうけれど、そこに至るまでの過程でその後の人生も新たな信念を持って進んでいくことが出来るかもしれない。新たな信念を持たなくても違うことに挑戦する勇気が出るかもしれない。結果に至るまでの思考も大事にしていきたいと思った。

 

色々メモが出てくるが、この本は自分で読んでいい考え、今の自分だと思う場面はそれぞれ違うと思う。私は「新しい旅に出かける時には古いものは持っていかない」という言葉が新しく感じた。今回のヘムの旅はノミなど重い道具を沢山持っていき、旅の疲れとなる原因を作った。

「旅」は色々な物のメタファーである。私が旅と聞いてすぐに思い浮かんだのは引っ越し。もったいないから、まだ使えるから、といって新居にふさわしくない(サイズが合わない机など)物を持っていくと結局は自分の負担になる。すぐに思い浮かんだことは引っ越しだが、新しい何かに挑戦するときに古い道具ではなく自分の信念(これも新しいものを得る必要がある)と考えなどの自分単体だけで十分なんだと思うことが出来た。

 

 

この本は読んだ時々によって感想や考えは変わると思う。今の私は足ることを学んだと感じている。昔の私なら「ほんとかなあ?」と思い自分の考えに活かすことが出来なかったと思う。素直に受け入れ考えられるようになった今の私だからこそ響くものがあったと思う。また数年したらこの考えも変わっているかもしれないし、違う場面が心に響くかもしれない。単純で誰にでも「そうだけど…」と思える話だが、だからこそ受け取り方が大事なのだと感じる。同じ物を見ても思う事は人それぞれ違う。参考にしたい、新しい考えだと思ったことがあるならとてもいいこと。それが見つからなくて読み終わった後も「心に響くものが無かった」と思う人も、もしかしたら数年後や数日後には考えが変わっているかもしれない。この本が言っている事とは違うかもしれないけど、無理に考え方を変える必要はないと思う。変えた方がいい方に転がることを教えてくれるけど、ヘムもホーより遅くなったけれど草原にたどり着いた。だから一回自分でとことん思い悩んでもいいと思う。

 

また前作を読んだ後には自分にとってのチーズとは何かについて思い悩むことになったが、今作でリンゴでもいいじゃん!という視点をもらった。確かにチーズでなければいけないことはない。一つ言えることはチーズでもリンゴでも、それしかないと思い込むことは不要な固定観念になってしまうこと。チーズが無くてもリンゴがある。リンゴも無ければもっと美味しいものがあるかもしれない。迷路に外があると思う事、信じてみることが大事なんだと感じた。

 

あと「全部自分でやる必要があることはない。」ついつい自分でやりたい、やらなければいけないと思ってしまう私は壁に書いて貼っておきたい言葉。ヘムがホープと出会って、ホープを信じたように誰からでも貰ったものを信じてみることが世界や信念、考え方が変わる手助けになる。世の中には変な人も多いから警戒するに越したことはないけれど、全てを拒絶することはないんじゃないかと思う。でも警戒するのは大事。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

英語力がようやく普通の人になれた一般人。ミステリーが好きだが他のジャンルも読みたいと思っている。
世界遺産検定 2級
色彩検定   2級
FP      3級
簿記     3級   保持
簿記2級挑戦中

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